通信制苦学記録

大学通信教育課程の史学科でアタフタしてました

放送大学大学院修士課程入試受験記(その2)〜第1次選考

すでに専科生として在籍していた訳ですが、全科生となると入試があります。ですので、それを見越した対策も並行して行っていました……と言いつつ普段の読書の延長程度ですが。それでも、特に歴史学で受験される方への参考になれば。

 

対策

放送大学大学院の歴史系科目は言うに及ばず、法政通信卒業後も日本近代史についての本(一般書のみならず研究書も)や論文を読んではいました。それに加えてディシプリン本やメタヒストリー本も意識的に読みました(たまたま新刊として出たから手に取ったのも含む)。列挙すればこんな感じでしょうか。

・今井登志喜『歴史学研究法』(法政の頃ざっと読んではいたが)

色川大吉『定本 歴史の方法』

・斉藤孝『歴史と歴史学

・遅塚忠躬『史学概論』

福井憲彦歴史学入門 新版』

成田龍一『方法としての史学史

安丸良夫『<方法>としての思想史』

歴史学研究会編『歴史学のアクチュアリティ』

・Hunt, Lynn “ History:why it matters ”(の2章途中まで。受験後和訳を通読)

リン・ハント本はすでに和訳があるのに原著を読んでみました。和訳がどうのこうのという話があるようですが、それよりも英語の対策という意味合いでそうしました。読める読めないの次元ではなく、とにかく英文に慣れておかないとならないので(あわよくば問題に引用されていればという下心もあり)。

「もっと簡単なものから読んだら」と言われそうですが、レベルは低くとも興味のない文章を読み続けなければならないのは苦痛でしかありませんから。

なおその他の英語の対策は、文法書を何ページか眺めて積んだくらいですね(根性なし)。

 

受験

22年度の第1次選考試験日は10月2日(土)。この日は台風16号の影響が危ぶまれましたが、当日は快晴で、試験は無事開催されました。

私の所属希望(というか修士選科生・専科生を通じての所属)学習センターは東京文京学習センターで、そこで受験と相成りました。

9時集合で8時55分ごろに受験会場への入室開始。試験開始まで試験や今後の日程についての説明後、問題用紙と解答用紙、そして下書き用紙が配布(いずれも持ち帰り不可)。

この会場での人文学プログラム受験者数は30名くらいでしたが、うち欠席者が2、3人くらいいたかな(ちなみに同じ講義室に自然環境科学の3人が放り込まれていました)。プログラムの定員が90人ですから、その1/3……その上たとえ定員に満たなくても、受験者に研究能力がないと看做されたり、あるいは指導できる教員がいなければ、ばっさりと切る姿勢ですから、この中で何人生き残れるのやら、と背筋が凍りました。

試験時間は120分間で、開始60分(45分だったかも)後以降途中退室可。9時30分開始のはずが、人文学の会場では事情があり34分から開始となりました。

 

人文学プログラムの試験問題について

さて、肝心の試験問題ですがHPにある過去問を読んでください……ってそれじゃいくらなんでもなので、言及される方がいらっしゃらない人文学プログラムに絞って私見を。

人文学プログラムの大問題1(小論文)は、全体的に研究テーマについて(また)説明させるものが多い傾向です。出題が毎年変わる歴史学と、自身の研究を提示されているキーワードを織り交ぜつつ説明させる人類学・比較文化以外は事前に研究計画書を読み直すくらいで大丈夫そうに見えます。

歴史学については、史学科卒や政治学、経済史他広義の歴史に関する指導を受けた経験かあり、かつ自分自身のテーマで取り扱う時代についてきちんと把握できていたら、ノー勉でもまあ書けないこともないんじゃないでしょうか。

逆を言えば、学部の時に史学科でなかったり、他学科で歴史を取り扱う分野のゼミや卒業論文指導などを受けていなかったりだとか、あるいは歴史学を学んだ経験はあっても、時代や地域を変えたりするなどといった場合だと受験勉強の際に、取り扱う時代の通史の把握と、補助線あるいは問題の意味を理解するために歴史学理論の学習をしっかりと行う必要があるかと思います。

なお私の解答ですが、私淑する松沢裕作の民権運動観と、牧原憲夫の『客分と国民のあいだ』とをごった煮にしたような解答となってしまった感があります。だけど、この御二方の影響が強すぎる(特に松沢さんについては、岩波講座論文が今のテーマの入口だった)のだから仕方がないだろ、と開き直りしました。

続いて大問題2(英語)ですが……「あれ?」が第一印象でした。昨年までは「記号で答えよ」な小問題がいくつかある形式だったのが、今年は「要旨を200文字程度でまとめよ」でしたから。択一だと当てずっぽうでも正答できてしまうので、読解力(文章のどの点を重視したのかも含めて)をより正確に見極めようとする方向へと舵を切ったのでしょうか。その意味では難易度は高くなったのかな、と(そうでなくともガッツリと足切りしてるのにね)。

内容は脳科学についての文章で、人間の生存メカニズムにおける"rejection"の機能についてでした。

ちなみに学生募集要項によると、得点配分は70:30だそうですが、それプラス専門分野で基準点に満たない場合不合格となるとあります。となれば、英語は捨てて専門分野だけで勝負というのも、英語を使わない分野であればありだったりするのか?と思ったり。ただ、二次選考の配点が、筆記と面接で50:50ですから、やっぱりできるに越したことはないようですね。

さて、私の解答の流れですが、まず大問題1の初めの部分だけ書いておいて、大問題2を先にやっつけてしまいました。苦手から潰してしまおうという魂胆です。こちらの文字数は升目入り答案用紙(表裏で800文字)の200と書いてある行までは書いたので180から190数文字くらいですかね。ちなみに辞書の出番はキーフレーズだと思った"rejection"のみとかなりの幸運。それを終わらせて大問題1の続きを書きました。こちらは1000文字以上1200文字以下という指定で1100文字台だったと思います。

ざっと読み直して11時過ぎに退室しました。居座っても仕方がないしね。

 

さて、10月29日に簡易書留で発送され、10月30日に届いた結果は……ZOOMでやるせいなのか、封筒が分厚かったですね。

というわけで次回に続く。