通信制苦学記録

大学通信教育課程の史学科でアタフタしてました

朝鮮の歴史と社会ー近世近代(‘20)[2021年度1学期履修]

実際にやると意外と面白い朝鮮史

カリキュラムとしては、前半が高麗から18世紀まで、後半は植民地支配までと植民地期、そして朝鮮史の研究方法について。

 

中等教育程度以上の日本史を学んだ人に対して朝鮮史が突きつけるものとして、どうしても封建社会や生産=農業という見方に囚われてしまうことが挙げられるかと思います。

何せ、封建制度ではないわ、農民は村落を形成せずに動き回れるわ、それ故に農業技術が発達しない、というか新技術を投入したところで数年で移動しちゃうからインセンティブがあんまり意味がないわで、マルクス主義のような西洋直輸入的な歴史理論に当てはまらない世界だったのだから。

また西洋的な概念でうまく説明できないが故に起こったことが朝鮮を巡る日清間の対立。東アジアの外交関係が冊封体制(プラスはぐれ者のどこぞの島国)という中華国家を中心とした関係から国際法を基調とするものへと転換させられたのが19世紀。そして欧米列強国との交渉の場において朝鮮は「独立」した国家であるかの解釈が朝清日三ヶ国それぞれで違っていたという。そのような拗れが拗れ倒して日本による植民地化に至るという。

なお19世紀末の朝日関係については、「先に近代化を果たした日本によって一方的に不利な扱いをされた朝鮮」という見方はしておらず、日朝修好条規は朝鮮側も満足できるものであった(そもそもこれを「不平等条約」とされたのは植民地期以降)、という立場だったりします。

 

通信指導、試験共に◯A。択一式で、テキストをしっかり読み込めば答えは出てくると思うのですけど、自宅受験にも関わらずな平均点から受講者のやr(検閲済)

 

冒頭にも書いた通り、実際受けるととても面白い。ただし、単なる単位稼ぎとしてテキトーに受けてたらそこまで感じられないのではないだろうか。この科目の良さは、「すぐ隣の異世界」の歴史としての面白さのみならず、それによる歴史の見方の相対化からの「歴史とはなんじゃらほい」的なことをも考えさせられるからでもあったりします。ですので、人文学のみならず、社会経営で政治学をやる方にもおすすめしときます。