実は法政通教卒業後割とすぐにモグリ受講してた科目。
当時radikoで配信されている放送大学の講義のうち興味のあるものを録音して受講しており、この科目は2018年の秋から冬かけてやった覚えが。他は学部科目である「日本の近代」だとか「日本近世史」とかですね。入学のきっかけとなった「東アジア近世近代史研究」も忘れてはならないな。あと、OCWで全回試聴できる「日本の古代中世」は法政通教卒業前後と2度見てるな。暇ね。
と、いきなりエクストリーム受講の話になってしまったが、そんな受講の仕方だったこの科目もようやく単位化です。
この講義の特色は、なんと言っても武道を大きなテーマとして取り上げていること。文化論として文学や演劇を取り上げることはよくありますが、武道がその線で論じられることはあまり見ないので。
だけど、講義のまとめで「自然と調和しようとする日本人」というステレオタイプに陥るのはちょっと……。
通信指導では西行について論じてB。そういえば法政通教の、一般教養の文学でも西行の歌を取り上げたりしたけど酷評されたなあ。鬼門だ。
試験はヘリゲルを取り上げました。というのも日本の武道=精神主義という偏見があり、その世界に飛び込んだ西洋人ということで興味が湧いた次第ですが、ヘリゲルは元々神秘主義の研究者で、そのテのものをある程度期待していた節があったことや、指導をした阿波研造は言葉にできないことはあれども、一方で基本的には武道の近代化の流れに乗った合理的な指導をしていたりと、ステレオタイプの危険性ってのを味わうこととなりました。
なお結果はA。阿波の臨済禅風味の弓道を会得したヘリゲルと道元を評価するハイデガーとを比較したところが、現象学も学んでいたらしい先生的には余計だったのか、それとも評価されたのか。うーむ。