通信制苦学記録

大学通信教育課程の史学科でアタフタしてました

東アジア近世近代史研究('17)[2019年度2学期履修]

19年度をもって閉講。

 

東アジアの近世の開始を宋からとして、そこからの中国と韓国・朝鮮史についての講義でした。

東アジアの近世と言えば、墨銀が流入し「世界システム」に組み込まれた16世紀からという説もあります(以前法政通教で書いた北虜南倭についてのレポートでもそこを重視した結論にした覚えがある)が、中国近世担当だった夫馬進は統治構造へのインパクトがなかったことから批判的で、宋における清末まで続いた官僚機構の完成をもって近世する見方を示していました。

 

インパクトが強かったのは川島真。韓国政治研究でお馴染みの木村幹がツイッターで「何人居るんだ」とボヤくくらいの仕事量の凄さ(木村先生だって多い方だけど)な方ですけど、「印刷教材の棒読み」と批判されることもある放送大学の講義において、教材の構成をあるときは無視し、そして書かれてないことを何分も話し続けたり(例えば袁世凱の権力の源だとか)と、ラジオ講義だけで恐ろしさの片鱗を見せつけられた感があります。

 

大いに勉強になりかつ反省材料となったのは韓国・朝鮮史全般。

 

吉田光男の身分制度の話は、良民(両班など)と賎民(白丁など)との間で婚姻や移動が発生していたことへの驚きは、日本との同一視を行なってしまっているということを自覚させるものでした。この点は後任で教授となられた須川英徳による授業ではダイレクトに突き付けられるものだったりします(こちらについて書くのはずっと後になるかと)。

 

また三ツ井崇は日本による植民地支配時代を担当されてました。

その導入で語られる韓国史学史も、歴史認識問題や、さらには歴史とはなにかを考えさせられるものでした。

また植民地支配下における朝鮮ナショナリズムが日本との同化を目指すものへと変遷してゆく倒錯的な姿は、それとの出会いがもっと早ければ、ひょっとするとテーマにしていたかも知れない話です。

 

通信課題と単位認定試験はいずれも中国を選択。科目としてクローズされてるので書いちゃいますけど、通信の方は官僚機構についての概略、試験の方は官僚機構の近代化について(後者はもう1問あったが忘れた)。

評価は通信課題がB(元朝の記述がが薄い、とのご指摘)で、試験は◯A(A+だとかS、優相当)。1000文字は難しい。

 

というわけで、中国史重視な学習であったと言えますが、関心が強くなったのは韓国・朝鮮史の方。これの更新科目が「朝鮮の歴史と文化('20)」なのは渡に船という感じです。