履修してる人を見ないシリーズその2。
設題は「蛮書和解御用と『厚生新編』について」と「シーボルト」。
リポートについては、参考文献は使わずテキストをしっかりと読め、という方針のようです。で、そのテキストなんですが、400ページオーバーで、通教テキスト最厚クラスなのでは。だけど、通教テキスト『日本近代史』の3倍文字が大きい(しかもあっちも360ページある)ので、サクサク読み進められました。
内容は鉄砲伝来から幕末までの西洋科学受容が中心。設題に関連するところ以外はざっくりとしか読んでませんが、とても面白かった。
しかし、気になったのは誤植の多さ。「日」が「目」になってる程度ならともかく、人物の生没年に誤りがあるケースが。ですから、リポートを書く際は人名事典をチェックしておいた方がいいかも。そうでなくとも、今年の設題ならば宇田川玄真の生没年が載ってなかったりするので、どっちにしろ必要ですね。
それにしても、ロシア史Iでも触れましたが、80年代までのテキストは目立つ誤りはそれほど見ない(特に『日本近代史』はあの厚さと文字の小ささからすると驚異的な無さ)のだけど、90年代のものは本当に酷い……何かがあったのでしょうね。
さて、問題は科目担当者がいわば通教名物な先生でして。現在はこの科目と「海外交渉史」、そして旧カリキュラムにて教養科目「自然科学史」(廃止済)も担当されてらしたのですが、他所のブログでの評判の多くがよろしくなく、「シラバス通りなのにそこにバツをつけられた」など理不尽な話が。その一方で「ものすごく一杯赤を入れてくれた(=熱心な添削という文脈で)」だとか「A+でしたが、今までここまで褒められたことがない」みたいな評判も。
さて、私はどちらに転ぶのか……。
※余談
近所の図書館に担当の先生の博士論文が置いてあったりする。
私は「あとがき」大好き人間なので、ついチェックを入れてしまいまして。大学院でいわゆる「文転」して法政の史学専攻に来られたとのことですが、「政治史が王道だよね」と散々言われたらしく……。それを知った上でシラバスを読むと、大変味わい深いものがあります(というかそのまんまな箇所もあったりする)。